
朝?それとも夜?目的で変わる、糀シロップの最適な飲み方。エネルギー補給と腸活のすすめ
「いつ飲むのが一番いいですか?」というご質問をよくいただきます。糀シロップは薬ではありませんので、決まった時間に飲む必要はありません。しかし、目的によって飲むタイミングを工夫することで、糀が持つ力をより効率的に、そして効果的に体感できると考えています。
今回は、「エネルギー補給」「腸内環境の改善」「食前の習慣」という3つの目的に分け、なぜそのタイミングがおすすめなのか、その理由と共にご紹介します。
【1】日中の活動を支える「エネルギー補給」に
糀シロップの甘みは、米のデンプンを米麹の酵素の力だけで分解して生まれるブドウ糖が主成分です。このブドウ糖は、私たちの体、特に脳にとって非常に重要なエネルギー源となります。
- なぜ「朝」の摂取が効果的なのか
睡眠中、私たちの脳は活動を続けており、朝にはエネルギーが枯渇気味になっています。朝一番に吸収の速いブドウ糖を補給することで、脳と体をスムーズに活動モードへと切り替えることができます。朝食を摂る時間がない時でも、糀シロップを一杯飲むだけで、午前中の集中力を維持する手助けとなります。
- なぜ「午後」の摂取が効果的なのか
昼食後に眠気を感じたり、夕方にかけて集中力が途切れたりするのは、脳のエネルギー不足が一因です。砂糖を多く含むお菓子で糖分を補給すると血糖値が急上昇し、その後の急降下でかえって体を疲れさせてしまうことがあります。糀シロップの穏やかな糖質は、エネルギーを緩やかに補給し、もうひと頑張りしたい午後のパフォーマンスを安定的に支えます。
- なぜ「運動前後」の摂取が効果的なのか
運動で体を動かす際の主なエネルギー源は、筋肉に蓄えられたグリコーゲンです。運動前に糀シロップを飲むことで、エネルギー源となる糖質を補い、持久力を支えます。また、運動でエネルギーを消費した後に飲むことは、 枯渇したグリコーゲンの迅速な回復を促します。吸収の速いブドウ糖が主成分だからこそ、運動前後の素早いエネルギーチャージに適しているのです。
【2】健やかな毎日を作る「腸内環境の改善」に
私たちの腸は、体の健康を司る重要な器官です。発酵食品である糀シロップを継続的に摂ることは、この腸内環境を整える手助けとなります。
- なぜ「夜、おやすみ前」の摂取が効果的なのか
睡眠中は、心身がリラックスし、副交感神経が優位になる時間帯です。すると、消化管の活動、特に腸の蠕動(ぜんどう)運動が活発になります。この「腸のゴールデンタイム」に合わせて糀シロップを飲むことで、糀由来のオリゴ糖や多様な栄養素が、腸内にいる善玉菌の良質なエサとなります。活発に働く腸に栄養を届けることで、効率的に善玉菌を育て、健やかな腸内環境を育むことができるのです。
【3】食事をより楽しむための「食前の新習慣」に
食事の少し前に糀シロップを飲むことは、食事そのものをより健やかに、そして豊かに楽しむための新しい習慣としてご提案します。
- なぜ「食前」の摂取が効果的なのか
これには二つの理由があります。 一つは、食後の血糖値上昇を穏やかにするためです。空腹の状態から急に食事を摂ると血糖値が急上昇しやすく、体に負担がかかることがあります。食事の5分から10分ほど前に糀シロップを一杯飲んでおくことで、その後の血糖値の変動を緩やかにする効果が期待できます。もう一つの理由は、食べ過ぎを穏やかに防ぐためです。強い空腹感のまま食事を始めると、早食いやドカ食いの原因になりがちです。食前に少量の糀シロップを摂ることで、吸収の速いブドウ糖が脳の満腹中枢に働きかけ、気持ちを落ち着かせます。これにより、穏やかな心で食事と向き合い、適切な量で満足感を得やすくなります。
まとめ
今回は3つのシーンに分けて、おすすめの飲み方とその理由をご紹介しましたが、一番の正解は、ご自身の体と心の声に耳を傾け、「飲みたい」と感じるタイミングで楽しみながら続けていただくことです。
ご自身の体にしっくり馴染むタイミングを探してみてくださいね。